現在は、ネットで買い物をする人が大多数となり、お店側も実店舗の他にECサイトを運営し売り上げの拡大を図るところが殆どです。実店舗の立地や天候、営業時間に左右されることなく売買できるECサイトは、売る側、買う側共に便利といえます。
さて、ECサイトにて販路を拡大し、業績アップを狙うためにどの様なロードマップがあるのでしょうか。どのような商品、サービスを扱っているのかでも異なりますが、基本の流れは共通すると思います。そこで、ECサイト運営のための基本の筋道をみていきたいと思います。
- 集客商品のカテゴリーの設定
- ページの作り込み
- 集客
- リピーター化
- 紹介
- 売れ筋商品の開発
- 新カテゴリーの追加
1.商品カテゴリーの設定
まず自社商品や取り扱っている商品が、一般的にどのようなカテゴリーに分類されるのかをしっかりと把握することが大切です。中でも集客商品になりそうなものから手を付けていくとよいでしょう。集客商品は、商品の利用場面での認知度、価格競争性があるものが望ましいです。
さて、カテゴリーを決めるにあたり、どの様な商品にも多面的なとらえ方ができます。それは購入してくれる可能性のある人がどの様なキーワードで検索するかにも直結してきます。競合相手も変わってくる場合があります。例えば、「掛け時計」ならばストレートに掛け時計のジャンルにするのと、「引っ越し祝い」などの「ギフト」といったジャンルも考えられます。「掛け時計」のジャンルならば見た目、機能、価格といった遡求点がありますが、「ギフト」となると見た目や機能の他にラッピングやメッセージなどの点にも配慮する必要があり、競合する他の商品も多岐に渡るでしょう。
自社の商品やサービスがどのようなカテゴリーに属するか、そしてどのカテゴリーならば勝機がありそうかまで考慮する必要があります。それでも中々難しい時もありますので最初はストレートなカテゴリーに分類しておき、運営していく中で新たなカテゴリーに挑戦していっても良いと思います。
2.ページの作り込み
商品のカテゴリーが決まったら当然ECサイトを用意する必要があります。今回は、既にECサイトを用意してあり、商品ページを製作する段階まで進みます。
販売する商品の魅力を伝えるページを作らなければなりません。ただ商品画像、商品名、価格だけではヒット商品にはなりません。実店舗と異なり、実際に手に取って見ることもできないのですから、しっかりと画面を通じて伝える必要があります。商品やサービスの魅力を伝えるために必要な要素は、別のページにまとめてありますので参考にしてください。「売れる!ランディングページの構成」
3.集客
商品ページを作成し公開したら、次はそのページへの集客を行います。集客するには、時間がかかる集客と、時間がかからない集客があります。
時間がかかる集客は、作成した商品ページが検索経由で人が流入するようになるのを待つということです。狙ったキーワードで見込み客がダイレクトに入ってくるようになるので最も美味しい方法ですが、中々思うようにはいかない方法です。
時間がかからない集客は、既にサイトにある程度の集客があれば、サイト内の目立つところにバナーを貼り商品ページへの流入を促す方法もあります。しかしよっぽどタイミングが良いか、訪問者の心を揺さぶれない限り購入にはならないでしょう。商品ページを閲覧はしてくれるとは思います。次に、広告を出す方法です。これはお金を使いますがしっかりとターゲットを絞り、購入に結び付くキーワードで出稿できれば見込み客を呼び込み、購入まで走らせることができます。広告費は、どんどんと嵩んでしまいますので、自社の一番戦える商品(集客に強い)を売る流れの中で広告を運用する必要があります。こうして購入者が増えればヒット商品となります。
4.リピーター化
では一度商品を購入してくれた後は、どうするべきでしょうか。集客できるヒット商品が誕生したのでもっと集客に力を入れる?いや、こうしたいのは山々ですが、今回の場合、ヒット商品が誕生したのには広告を出稿したからという大事な点があります。更に広告費を増やしていくことには限界も訪れます。
よって、集客に更に力を入れるよりも、次は一度購入してくれたお客様に次に何かを購入してもらうことが先決です。「リピーター化」を目指します。リピートして貰うための下地として購入者のリストを作成します。リストは、購入商品、購入時期、購入金額、利用回数、性別や年齢、居住地域などで分けれるようにすると便利です。リストが増えると様々な種類の人がごちゃ混ぜになりますので、メルマガを送るにしても、相手の心に響くポイントを定めにくくなります。何をするにしても浅いアプローチになってしまいますので、リストはきっちりと分類できるようにしなければなりません。これは有効でありながら意外とどのお店もできていません。手間がかかりますからね。
5.紹介
中々ここまで手が回らないお店が多いのですが、購入者にお友達を紹介してもらう手段を用意するのは大変有効です。自分に置き換えると分かりやすいですが、人に紹介するとなれば、変なものは教えられないと考えます。また紹介される側ならば、知り合いに紹介されたら聞く耳を持ちますし、セールスマンに話されるよりハードルが下がります。何度かお店を利用してくれている人ならば、意外と快くお友達や興味のありそうな知り合いを紹介してくれます。この時に、紹介する側、された側共に特典があれば行動してくれる人が増えるでしょう。
6.売れ筋商品の開発
集客商品ができ、購入者をリピート化するための下地と流れが出来上がったら、次は「主力商品を10個作る」ように行動します。主力商品を作るにしても大切なポイントは、集客商品と同カテゴリー商品や関連する商品であることです。同カテゴリーであれば、購入する時の選択肢が増えると選ぶ楽しみができます。関連する商品であれば、集客商品と合わせて購入してくれたり、次回の購入に繋がったりと相乗効果が齎されます。この時に競合店を調べるとラインナップや価格が参考になります。
7.新カテゴリーの追加
主力商品ができたら、新たなカテゴリーを増やし、商品の充実に向け行動します。既にあるカテゴリーに近いものや、更に深い階層に注目していくとよいでしょう。常に自分の強いポジションを意識して拡大する方向を見失わないようにしなければなりません。ネットで小規模のECサイトが戦えて生き残れる道は専門店であることです。
通常の専門性のあるカテゴリーを増やす中で、季節のイベントに合わせた販売プロモーションができるような特設カテゴリーやページを用意することも有効です。人は、購入する最もな理由や期限がある場合に購買行動を起こしやすいものです。
以上の流れを繰り返していくことで、ECサイトを軌道に乗せていくことができます。